神戸市で障害福祉サービス事業者の指定を受けたい方が知っておきたいこと

【厚生労働省が定める障害福祉サービス等の体系】

神戸市で障害福祉サービス事業所のサポートを行っております「きしだ行政書士事務所」の情報室です。

今回は神戸市で障害福祉サービスの指定申請手続きについてまとめてみました。

厚生労働省が定めている障害福祉サービスの概要には以下のものがあります。(以下厚生労働省のHPより抜粋)

  「障害福祉サービス」は、介護の支援を受ける場合には「介護給付」、訓練等の支援を受ける場合は「訓練等給付」に位置付けられ、それぞれ、利用の際のプロセスが異なります。
 サービスには期限のあるものと、期限のないものがありますが、有期限であっても、必要に応じて支給決定の更新(延長)は一定程度、可能となります。

これらのサービスを行う施設を運営するためには各都道府県または政令指定都市に対し指定申請を行う必要があります。

神戸市(政令指定都市)で障害福祉サービス事業者の指定を受けるための手続きの流れと主な注意点は以下の通りです。

【神戸市で指定申請を行う時の手続きの流れ】

申請に必要な書類の作成→書類送付→事前相談→申請→審査(→補正・追加提出→審査)→指定

【事前相談の申請書提出先】 神戸市健康局生活衛生課

〈障害福祉サービス事業等 申請手続きの手引きより〉


指定日は、毎月1日です。

  • 申請前の事前相談・・・ 申請書、事業計画書や運営規程等の書類を作成し、神戸市に事前相談を行います。
                施設の種別や定員、サービス内容などについて確認されます。
                事前相談の時期の目安は、指定希望日の2ヶ月半前です。

こちらは2024年5月21日のお知らせにある通り、希望者のみ面談が設けられます。
ただし面談なしの申請の場合には申請後の書類の補正(申請書や添付書類に不備がある場合の訂正)に時間がかかり申請希望日に間に合わない場合があると書かれてあります。やはり面談は希望される方がよさそうです。

希望者の面談は書類到達の日から2週間後以降の日程で調整されます。
※面談には、申請者(法人代表者)もしくは管理者が行く必要があります。

  • 申請書類の提出 ・・・指定申請書や事業計画書、運営規程、職員の資格証明書などの必要書類を提出します。
    標準の審査日数は、土曜・日曜、祝日、年末年始、補正に要する日数を除き30日です。
  • 審査・指定・指定通知 ・・・申請内容が審査され、指定の可否が決定されます。
    指定が認められれば、指定通知が送付されます。

事業者番号が付与されます。事業所運営に欠かせない番号です。
そして、この事業者番号を利用して毎月の給付金請求等を行うため早めに知りたい場合があります。
その場合は事前に市の担当者へその旨を伝え事前に知らせてもらえるようにしておくこともおすすめです。

障害福祉サービスの趣旨を理解し、利用者本位のサービス提供ができるよう適切な準備が重要です。手続きの早い段階から市と密に連携をとることが肝心です。

【必要書類】

〈指定申請書〉

神戸市における障害福祉施設の指定申請に必要な主な書類は提供するサービスごとに
違いがありますが共通する書類としては以下のとおりとなっています。

  1. 申請書(所定様式)
  2. 付表
  3. 法人登記事項証明書
  4. 勤務形態一覧
  5. 組織体制図
  6. 経歴書
  7. 資格証・研修終了証の写し
  8. 平面図
  9. 事業所の写真
  10. 苦情解決措置の概要
  11. 誓約書
  12. 人権擁護・虐待防止研修報告書
  13. 運営規定
  14. 加算届 など

運営規程は、施設の運営に関する重要事項を定めたものです。

その他、申請時に追加で書類が必要となる場合もあるため、事前に神戸市担当課へ確認することが賢明でしょう。

〈問い合わせ先〉

●訪問系サービス以外の指定障害福祉サービス事業、指定障害者支援施設、指定 一般・特定・障害児相談支援事業

▲神戸市福祉局監査指導部TEL(078)322-6265

〇訪問系サービス (居宅介護、重度訪問介護、同行援護、 行動援護、重度障害者等包括支援)

△神戸市福祉局監査指導部 TEL(078)322-6771

申請書類一式を整えた上で、期限に遅れないよう余裕を持って申請手続きを進めることが肝要です。

【神戸市の指定基準】

神戸市では、基本的には国の基準をそのまま適用しますが、一部独自の基準も設けています。(2013年4月1日施行)

〈事業の運営に関することとして〉

  • 人権擁護・虐待防止に係る研修の実施
    1年に1回以上、全ての従業者に対して、人権擁護・虐待防止研修を実施
  • 重要事項説明書に記載するべき内容
    重要事項説明書に、「サービスの提供をうけるにあたり利用申込者が事業者へ支払うべき費用の内容、算定根拠、支払い方法」を必ず記載
  • 利用者の計画的な受け入れ
    指定基準上の人員配置を満たすことはもちろん、利用者の計画的な受け入れに努め、日々のサービスの提供に必要な職員の配置に努めること

〈新たに事業を実施する場合として〉

  • 暴力団の排除
    暴力団員等(暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者を含む)が支配する団体は指定申請できません。また、管理者は暴力団員等であってはなりません。
  • 人権擁護・虐待防止に係る研修の実施
    開設までに、全ての勤務予定者に対して、人権擁護・虐待防止研修を実施
  • 共同生活援助
    グループホームは、原則、入所施設等と同一敷地内に設置することができませんが、以下の2点をどちらも満たす場合は、同一敷地内に設置することができる場合があるので、市に相談してください。

    ①入所施設等と独立した建物である。
    ②住宅地と同程度に利用者の家族や地域住民との交流機会が確保されている。

〈その他として〉

  • 休止中の事業の再開
    休止中の事業を再開する場合は、再開前に市に協議するよう努めること
  • 障害者支援施設
    障害者支援施設のトイレには、ブザー等の設備を設けなければならない
    ※既存の施設については、改築等までの間は適用しない。

その他市街化調整区域で開設する場合は、申請手続きを行う前に開発許可を受ける必要があります。

指定の有効期間は6年間です。有効期間が終了するまでに、更新の手続きを行う必要があります。

【その他の届け出】

指定申請時、または指定後に変更がある場合は、報酬区分や加算項目等について届け出る必要があります。
加算の算定を行わない場合も含みます。

【まとめ】

神戸市で障害福祉サービス事業者に指定されるためには、指定基準に沿ったサービス内容とそれを表す様々な書類の提出が求められます。
全く初めて障害福祉サービスを始めようとする方にはかなりハードルが高いものでしょう。

きしだ行政書士事務所ではご相談を受け付け中です。検討されている方はぜひご一報ください。

ご相談はこちらからお願いいたします。

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