【重度障害者支援加算、各サービスの要件のまとめ】
神戸三宮のきしだ行政書士事務所です。
今回はお客様からのご質問がありました『重度障害者支援加算』について
まとめました。
生活介護、共同生活援助、短期入所の各サービスでこの重度障害者支援加算を算定
するには少し要件が異なります。
重度障害者支援加算の算定を検討している事業所様にはよく確認していただき
ご自身の事業所において要件を満たされているかを把握してください。
【生活介護事業所における要件について】
生活介護における重度障害者支援加算にはⅠ、Ⅱ、Ⅲの三つがあります。
Ⅰ・・・50単位
対象・・・2人以上の重症心身障害者
要件・・・①人員配置体制加算ⅠまたはⅡを算定している及び常勤看護職員等配置加算(看護職員3人以上配置。常勤換算)を算定している
②①の加算の要件となる人員配置を超えて、生活支援員又は看護職員を配置(常勤換算)している
Ⅱ・・・360単位
対象・・・障害区分6及び行動関連項目10点以上の利用者
要件・・・①人員配置体制加算を算定しており、それ以上の人員を加配している(常勤換算)
②サビ管または生活支援員のうち1人以上が強度行動障害支援者研修(実践)
修了者である
又は
実践研修修了者を配置し強度行動障害がある利用者に対し支援計画シートを作成する
③生活支援員のうち20%以上が強度行動障害支援者養成研修(基礎)修了者である
④②の実践研修修了者は1回/週以上強度行動障害のある利用者を観察し、1回/3か月程度支援計画シートの見直しを行う
⑤③の基礎研修修了者は計画シートに基づき個別の支援を行う。支援を記録し実践研修修了者へフィードバックする。
⇓さらに
+500単位(180日以内)
⇓さらに
+150単位
対象・・・行動関連項目18点以上の利用者
要件・・・⑥中核的人材養成研修修了者を配置し、実践研修修了者がその助言及び指導を受けて支援計画シートを作成する
⑦中核的人材養成研修修了者は原則1回/週以上対象者を観察し、支援計画シートの見直しを助言及び指導を行う
⑧中核的人材養成研修修了者は常勤専従が望ましいが必ずしも求められない。
⇓さらに
+200単位(180日以内)
Ⅲ・・・180単位
対象・・・区分4以上かつ行動関連項目10点以上
要件・・・①人員配置体制加算を算定しており、それ以上の人員を加配している(常勤換算)
② サビ管または生活支援員のうち1人以上が強度行動障害支援者研修(実践)
修了者である
かつ
強度行動障害がある利用者に対し支援計画シートを作成する
③生活支援員のうち20%以上が強度行動障害支援者養成研修(基礎)修了者である
④②の実践研修修了者は1回/週以上強度行動障害のある利用者を観察し、1回/3か月程度支援計画シートの見直しを行う
⑤③の基礎研修修了者は計画シートに基づき個別の支援を行う。支援を記録し実践研修修了者へフィードバックする。
⇓さらに
+400単位(180日以内)
⇓さらに
+150単位
対象・・・行動関連項目18点以上の利用者
要件・・・⑥中核的人材養成研修修了者を配置し、実践研修修了者がその助言及び指導を受けて支援計画シートを作成する
⑦中核的人材養成研修修了者は原則1回/週以上対象者を観察し、支援計画シートの見直しを助言及び指導を行う
⑧中核的人材養成研修修了者は常勤専従が望ましいが必ずしも求められない。
⇓さらに
+200単位(180日以内)
【短期入所事業所における要件について】
短期入所における重度障害者支援加算にはⅠ、Ⅱの二つがあります。
Ⅰ・・・50単位
対象者・・・区分6かつ次のいずれか⑴意思疎通が難しく四肢すべてに麻痺がありかつ寝たきりの状態
人工呼吸器による呼吸管理を行っている人または最重度の知的障害のある人
⑵行動関連項目10点以上
⇓さらに
+100単位
対象者・・・区分6かつ行動関連項目10点以上
(障害児の場合は障害児支援区分3かつ強度行動障害判定基準表20点以上)
要件・・・①強度行動障害支援者養成研修(実践)修了者を1以上配置
②強度行動障害支援者養成研修(基礎)修了者
又は
重度訪問介護従業者養成研修行動障害支援課程修了者
又は
行動援護従業者養成研修修了者
が実践研修修了者が作成した支援計画に基づき支援を行う
⇓さらに
+50単位
対象・・・区分6かつ行動関連項目18点以上
(障害児の場合・・・障害児支援区分3かつ強度行動障害判定基準表30点以上)
要件・・・中核的人材養成研修修了者または実践研修修了者が支援計画シートを作成し支援を行う
Ⅱ・・・30単位
対象者・・・区分4以上かつ行動関連項目10点以上
⇓さらに
+70単位
対象者・・・区分4以上かつ行動関連項目10点以上
(障害児の場合は障害児支援区分2以上かつ強度行動障害判定基準表20点以上)
要件・・・①強度行動障害支援者養成研修(実践)修了者を1以上配置
②強度行動障害支援者養成研修(基礎)修了者
又は
重度訪問介護従業者養成研修行動障害支援課程修了者
又は
行動援護従業者養成研修修了者
が実践研修修了者が作成した支援計画に基づき支援を行う
⇓さらに
+50単位
対象・・・区分6かつ行動関連項目18点以上
(障害児の場合・・・障害児支援区分3かつ強度行動障害判定基準表30点以上)
要件・・・中核的人材養成研修修了者または実践研修修了者が支援計画シートを作成し支援を行う
【共同生活援助における要件について】
共同生活援助における重度障害者支援加算にはⅠ、Ⅱの二つがあります。
Ⅰ・・360単位/日⦅+500単位/日(180日以内)⦆
対象者・・障害区分6かつ行動関連項目10点以上
要件・・㋐㋑㋒すべて
㋐ 指定基準の人員配置+常勤換算での生活支援員の加配
(例:基準2人⇒2.1人でOK)
㋑ サビ管または生活支援員のうち1人以上が①強度行動障害支援者養成研修(実践研修)修了者②行動援護従業者養成研修修了者または③喀痰吸引等研修修了者(第二号)である。支援計画シートを作成する。(個別支援計画とは別)
㋒ 生活支援員のうち20%以上が④強度行動障害支援者研修(基礎研修)修了者⑤重度訪問介護従業者養成研修行動障害支援課程修了者⑥行動援護従業者養成研修修了者または⑦喀痰吸引等研修修了者(第三号)である。(喀痰吸引一号二号の場合は第三号とみなす)
㋓ ㋑と㋒のサビ管、生活支援員は実数で算定(常勤換算ではない)
⇓さらに
✅Ⅰを算定し、行動関連項目18点以上の利用者に対し支援を行い、中核的人材養成研修修了者を1人以上配置し、計画シートを作成する⇒さらに150単位/日⦅+200単位/日(180日以内)⦆
Ⅱ・・180単位/日⦅+400単位/日(180日以内)⦆
対象者・・障害区分4以上かつ行動関連項目10点以上
要件・・㋐㋑㋒すべて
㋐ 上記と同じ
㋑ サビ管または生活支援員のうち1人以上①または②である。①又は②を配置しかつ行動障害を有する利用者に係る計画シートを作成(個別支援計画とは別)
㋒ 生活支援員のうち20%以上が④⑤⑥である。
㋓ 上記と同じ
⇓さらに
✅Ⅱを算定し、行動関連項目18点以上の利用者に対し支援を行い、中核的人材養成研修修了者を1人以上配置し、計画シートを作成する⇒さらに150単位/日⦅+200単位/日(180日以内)⦆

・計画シート:週1回以上様子を観察。1回/3か月程度見直す。
・㋒の人は他の職員と連携し計画シートに基づき個別に支援を行う。⇒支援記録を作成、提出することで①へフィードバックする。
【重度障害者受入対象加算制度(共同生活援助)神戸市】
神戸市では重度障害者に共同生活援助を行う指定共同生活援助事業所に対して、
訓練等給付費の支給に加算して支給を行うことにより、
重度障害者の地域での自立生活を支援し、
地域生活移行を推進するための事業を実施しています。
詳しくはこちら神戸市:重度障害者受入対象加算制度(共同生活援助)
対象・・・区分5または6
- 神戸市の共同生活援助の支給決定を受けている
- グループホームに入居している(体験利用を除く)
支給額
- 区分5の者一人につき、1,500円/日
- 区分6の者一人につき、1,800円/日
電子申請のみの受付です。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか。
各サービス同士で比較すると少しずつ要件が異なります。
重度障害者に対する支援は手厚くすると加算も多く取ることができます。
無理をして加算を算定する必要はありませんが、ご自身の事業所において
手厚い支援を行っている場合は算定を検討してみましょう。
要件の確認や運営にまつわるご質問など受付しております。
ご相談は無料です。お気軽にご相談ください。
ご相談はこちらからお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました