【相続対策の徹底比較】金融機関 vs 行政書士事務所
神戸三宮で生前対策をしているきしだ行政書士事務所の情報室です。
今回は相続対策について金融機関と士業事務所との比較を記事にしました。
高齢化が進み、相続が身近な問題となっている現代において、
相続対策は多くの方にとって重要な関心事です。
相続対策を検討する際、だれに相談するか?信頼できるのはだれか?
多くの方がまず「金融機関」を思い浮かべるのではないでしょうか?
しかし金融機関ではどのくらいの費用がかかるのかご存じでしょうか?
対して「行政書士事務所」などの士業事務所へ相談される方もおられます。
どちらに依頼すべきか。
それぞれに特徴があり、選択肢を誤ると費用や手続きに無駄が生じる可能性も。
ここでは、以下の4つの観点から両者を比較し、
最適な選択肢を探るヒントをお届けします。
【 相続手続きの代行】お子様のいないご夫婦、遠方に住む親族の方
金融機関
《三菱UFJ銀行》わかち愛
わかち愛の内容
- 相続人の確定
- 相続財産調査
- 財産目録の作成
- 遺産分割協議書作成
- 協議書の内容に応じた分割手続き
これらが三菱UFJ銀行での遺産整理業務「わかち愛」の内容です。
実際にはお客様と三菱UFJ信託銀行とで契約を結ぶ形になります。
三菱UFJ銀行より
費用は上の写真の通りです。
財産の種類は問わず遺産整理業務の対象となるようですが
三菱UFJ銀行系列の銀行・証券会社の預託財産とそれ以外で手数料が異なります。
例:三菱UFJ銀行1000万円、三菱UFJ信託銀行3000万円、三菱UFJモルガンスタンレー証券に4000万円
8000万円×0.3%=240,000×1.1=264,000円
例:三菱UFJ銀行1000万円、三井住友銀行3000万円、楽天証券4000万円
1000万円×0.3%×1.1=33,000円
7000万円×1.8%=560,000×1.1=616,000円
その他、税理士や不動産登記に関する司法書士への報酬、戸籍謄本等の
書類の費用は実費でかかります。
《みなと銀行》相続手続き代行サービス
みなと銀行より
この図の赤枠で囲まれている範囲が相続手続き代行サービスの内容です。
相続手続き代行サービス
- 財産調査
- 財産目録の作成
- 遺産分割協議書作成
- 不動産所有権移転登記
- 預貯金名義変更・換金
- 株式・債権等名義変更・換金
※相続人調査は含まれていないため、法定相続情報一覧図等は
実費で作成を依頼するか
相続人自ら相続人関係図を作成することになります。
費用はこちらです。
みなと銀行より
先ほどの例に沿って計算してみます。
例:みなと銀行1000万円、りそな銀行3000万円、関西みらい銀行に投資信託4000万円
8000万円×0.33%=264,000円
手数料に最低額の条件がありますので1,100,000円です。
例:みなと銀行1000万円、池田泉州銀行3000万円、楽天証券4000万円
1000万円×0.33%=33,000円
5000万円×2.2%=1,100,000円
2000万円×1.65%=330,000円 合計1,463,000円
この費用以外に戸籍謄本の費用、税理士、司法書士の報酬等の実費でかかります。
《行政書士事務所》
士業事務所の手続や報酬については自由に決定できますので
事務所ごとバラバラになります。
きしだ行政書士事務所の場合です。
相続手続きサポート – 神戸三宮の行政書士|障害福祉サポート・相続・遺言- きしだ行政書士事務所
弊所ではご相談から相続手続き完了までワンストップで手続することができます。
できる限りご相談者様のご負担にならないように
必要があれば税理士・司法書士と連携して手続を完了できるようにいたします。
きしだ行政書士事務所
- ご相談
- 相続人調査
- 財産調査
- 財産目録作成
- 必要書類の収集(戸籍謄本等の取り寄せ)実費をいただきます
- 相続人関係図・法定相続情報一覧図作成
- 遺産分割協議書作成
- 預貯金の払出
- 株式等の名義変更
- 不動産所有権移転登記(司法書士へおつなぎします)
- 相続税の申告等(税理士へおつなぎします)
- 不動産の売却等(不動産事業者へおつなぎします)
費用は相続財産の1%,最低手数料140,000円です。(相続人6人まで5金融機関まで)
- 相続人が多人数のケース
- 金融機関が多数にわたるケース
については別途追加料金をいただきます。
先ほどの例について計算します。
例:みなと銀行1000万円、りそな銀行3000万円、関西みらい銀行に投資信託4000万円
8000万円×1%=800,000円+実費+税理士・司法書士への報酬
となります。
【 遺言書の作成・遺言信託】おひとり様、再婚された方、事実婚の方
金融機関
《三菱UFJ銀行》遺言信託・「遺心伝心」
銀行では、公正証書遺言の作成サポートを行います。特に「遺言信託」を利用すれば、遺言書の作成から保管、遺言執行までを一括して任せることが可能です。
まず三菱UFJ銀行で遺言書の作成をします。
その後遺言書は三菱UFJ信託銀行で保管されます。
三菱UFJ銀行より
相続発生後は三菱UFJ信託銀行が遺言執行を行います。
費用は2つのプランにより異なります。
三菱UFJ銀行より
先ほどの相続の例により計算してみます。
例:三菱UFJ銀行1000万円、三菱UFJ信託銀行3000万円、三菱UFJモルガンスタンレー証券に4000万円
100万円型プラン70歳で作成15年間保管
取扱手数料 1,100,000円
年間保管料 5,500×15年=82,500円
8000万円×0.3%-100万円=0
最低報酬額770,000円 合計1,952,500円
例:三菱UFJ銀行1000万円、三菱UFJ信託銀行3000万円、三菱UFJモルガンスタンレー証券に4000万円
30万円型プラン70歳で作成15年間保管
取扱手数料 330,000円
年間保管料 5,500×15年=82,500円
8000万円×0.3%×1.1=264,000
最低報酬額1,650,000円ですので 合計2,062,500円
例:三菱UFJ銀行1000万円、三井住友銀行3000万円、楽天証券4000万円
100万円型プラン70歳で作成15年間保管
取扱手数料 1,100,000円
年間保管料 5,500×15年=82,500円
1000万円×0.3%=30,000円
7000万円×1.8%=1,260,000円
30,000円+1,260,000円-1,000,000=310,000円
最低報酬額770,000円なので 合計1,952,500円
例:三菱UFJ銀行1000万円、三井住友銀行3000万円、楽天証券4000万円
30万円型プラン70歳で作成15年間保管
取扱手数料 330,000円
年間保管料 5,500×15年=82,500円
1000万円×0.3%×1.1=33,000円
7000万円×1.8%×1.1=1,386,000円
最低報酬額1,650,000円なので 合計2,062,500円
※その他戸籍謄本等の取り寄せ、公証役場への報酬等、税理士や司法書士への報酬は実費でかかります。
《みなと銀行》遺言信託・執行コース
遺言信託・執行コース
- 事前相談
- 遺言書作成のサポート(公正証書遺言)
- 遺言書の保管
- 相続開始の連絡
- 遺言執行
- 完了通知
みなと銀行より
費用については、「執行基本コース」「執行オプションコース」によります。
先ほどの例に沿って計算してみます。
例:みなと銀行1000万円、りそな銀行3000万円、関西みらい銀行に投資信託4000万円
執行基本コース 70歳で作成15年間保管
取扱手数料 330,000円
年間保管料 6,600×15年=99,000円
8000万円×0.33%=264,000円
手数料に最低額の条件がありますので執行報酬は1,100,000円です。
合計1,529,000円
例:みなと銀行1000万円、りそな銀行3000万円、関西みらい銀行に投資信託4000万円
執行オプションコース 70歳で作成15年間保管
取扱手数料 880,000円
年間保管料 なし
8000万円×0.33%=264,000円
手数料に最低額の条件がありますので執行報酬は550,000円です。
合計1,430,000円
例:みなと銀行1000万円、池田泉州銀行3000万円、楽天証券4000万円
執行基本コース 70歳で作成15年間保管
取扱手数料 330,000円
年間保管料 6,600×15年=99,000円
1000万円×0.33%=33,000円
5000万円×2.2%=1,100,000円
2000万円×1.65%=330,000円 合計1,892,000円
例:みなと銀行1000万円、池田泉州銀行3000万円、楽天証券4000万円
執行オプションコース 70歳で作成15年間保管
取扱手数料 880,000円
年間保管料 なし
1000万円×0.33%=33,000円
7000万円×1.1%=770,000円 合計1683,000円
《行政書士事務所》
行政書士は、公正証書遺言書の作成を行い、法的に有効な形で作成できるようサポートします。ただし、信託業務は行えません。
公正証書遺言で作成すると原本は公証役場で保管されます。
遺言執行は信頼できる親族か当該行政書士等を遺言執行人にすることができます。
複数人の指定も可能です。
遺言書作成サポート – 神戸三宮の行政書士|障害福祉サポート・相続・遺言- きしだ行政書士事務所
遺言書作成サポート
- 推定相続人の調査
- 必要書類の収集
- 財産調査
- 遺言書文案作成
- 公証人との連絡調整
- 公証役場での証人(もう一人の証人もご用意可能)
- 遺言執行(相続発生後)
- 執行完了通知
遺言書作成サポート110,000円~
遺言執行報酬 相続財産の1%
※推定相続人が多数の場合や、金融機関が多数の場合は別途報酬を加算します
例:三菱UFJ銀行1000万円、三菱UFJ信託銀行3000万円、三菱UFJモルガンスタンレー証券に4000万円
推定相続人6人の場合
遺言書作成費用 110,000円
証人費用 20,000円
遺言執行報酬 8000万円×1%=800,000円 合計930,000円
※必要書類の収集に係る費用は実費でいただきます。
【 資産承継信託】認知症対策にも効果的
金融機関(みなと銀行)
先日、銀行の窓口付近にあるチラシを見ることがあり
この資産承継信託の内容を見て、とても良い商品だなと個人的に感じました。
この商品は「家族信託」に似ていると思ったからです。
銀行独自のサービスである資産承継信託は、特定の資産を事前に信託契約で指定し、
将来の資産承継を確実に実現する仕組みです。
たとえば、認知症などで判断能力が低下した場合でも、
スムーズに資産を承継できます。
加えて詐欺被害にあわないための方法も考えられていましたので
ご紹介します。
50万円からと1000万円からと2種類あります。
今回は1000万円からはじめられるオーダーメイド型をご説明します。
資産承継信託
- キャッシュカードのない専用口座を開設(振り込め詐欺対策)
- ご本人以外の指定されたご家族が窓口で引き出しできます
- 医療費なども指定されたご家族が立て替えることなく引き出しできます
- 毎月定額を受け取ることも可能
- そのうえ、さらに都度請求して受取も可能
- 相続時、指定された受取人がすぐに預金を受け取ることができます
みなと銀行より
費用はこちらです
先ほどの例でみなと銀行に専用口座8000万円とすると
2000万円×3.3%+3000万円×2.2%+3000万円×1.1%=1,650,000円
《行政書士事務所》
行政書士は信託業務そのものを扱えませんが、家族信託(民事信託)の設計アドバイスを行い、司法書士等と連携してサポートすることができます。
費用の目安は事務所により異なりますが
信託財産×1%+150,000円
資産8000万円とすると
8000万円×1%+150,000円=950,000円
金融機関が多数にわたる場合は追加料金をいただきます。
また他士業との連携が必要な場合には、その他士業への報酬は別途かかります。
【まとめ】
いかがでしたでしょうか
銀行はいわゆる都銀でも地銀でも費用としては比較的高額になりがちです。
また商品として対応が可能な範囲も限られています。
対して行政書士事務所ではご相談者様のご希望に合わせ
自由に組み合わせることにより、より決め細やかなサービスプランを
ご提供できる場合が多数あります。
両者の特徴をしっかりと理解し、自分の状況に合った選択をすることで、
相続のトラブルを未然に防ぎ、安心できる相続対策が可能になります。
士業に相談するのはハードルが高いかもしれませんが
きしだ行政書士事務所ではご相談は無料です。
生前対策はお元気なうちに済ませるのが絶対に必要です。
どうも気なるなと思った時がご相談時です。
お気軽にご連絡ください。
こちらまでお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。